オモチャもロボット化し、いろいろなロボット玩具や新種のペットロボットが開発されるでしょう。
これらのロボット玩具はレベルに合わせてロボットの反応を成長させたり、音や声を出して反応してくれますが、機能や構造をロボット自ら改造することはまだ先になります。
アイボ(写真提供:ソニー株式会社)
人間の生活を補助する雑用処理ロボットが開発されます。
家庭電化製品を遠くから操作するシステムや音声・スケジュールにしたがって仕事をしてくれるロボットが一般に広がります。
医療系・福祉系のロボットもいろいろと開発されます。
ただし、すべてをロボット任せにするのではなく、人間に協力する形で仕事をするロボットが中心となり、これらのロボットには新しい感覚系の技術が用いられます。
遠隔医療診断(写真提供:愛媛大学医学部附属病院 医療情報部)
事故処理・防災用ロボットも多く開発され、コンピュータを介して遠くから人間が操縦する仮想現実型ロボットが主力となります。
身動きができない人の代わりに作業をするロボットも開発されます。
レスキューロボット(写真提供:東京消防庁)
工場などの生産に携わるロボットの生産能力がさらに巧妙になり、大量生産を支援する産業用ロボットの開発は緩やかになるでしょう。
さらにロボット間を通信リンクで結び、多くの情報を参考にしながらトータル的に柔軟な生産態勢をとれるようなシステム開発はさらに進みます。また、一人のエンジニアが少数のロボットを使って仕事の効率を高め、生産に寄与するシステムも開発されます。
2050年頃までにはコンピュータのレベルが上がり、ロボット自らが規範をもって判断し行動する「ロボットの自律化」が進むでしょう。
自律化したロボットは人間の指示に抵抗する場合があり、将来は痛みを感じることができるようになりますが、他のロボットも同じ痛みを感じているかどうかを認識できる技術はさらに先になるでしょう。

現在のコンピュータシステムを土台にしているロボットの特徴の一つは、再生可能なシステムで壊れてもよく似たシステムをすぐに復活させられるという、ある意味では不老不死に近いシステムといえます。
次の特徴はロボット自身がなぜここに存在しているかを知らず、プログラムされた通りに仕事をするだけで、存在しようとする意志すなわち生存意欲をもっていないことです。
人類は未来にわたって生存していくためにこの「非生物的な」2大特徴をもったロボットシステムを創り出したのです。真に人間らしくあるためにロボットが必要なのです。

今後ロボットへの依存がますます強くなり、人と人とで人間社会が形成されていた時代から、人とロボットとが共存する社会となっていくでしょう。
個人としてロボットとの関与は少ないにしても、社会的にはロボット抜きでは生きていけない時代に入っていきます。なぜなら現存しているロボットシステムが崩壊すると社会に大きな混乱が生じ、ロボットのいなかった時に比べてもさらに大きな犠牲を払わない限り回復できない状況にあります。したがってロボットの本質をしっかり知っていることは、生きていく上に欠かせない常識となるでしょう。言い換えると、ロボットとの共存が必然の社会では人間はこれまで以上に精神的なレベルで成長する必要があるのです。